日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

メディア――移民をつなぐ、移民がつなぐ

河原典史・日比嘉高編、クロスカルチャー出版、2016年2月15日、420頁


本研究は、マイグレーション研究会の共同研究としてスタートし、立命館大学国際言語文化研究所「メディアと日系人の生活研究会」として重点研究の指定を受け(2013-2014)たものである。刊行に際しては、立命館大学国際言語文化研究所の出版助成を受けている。


メディア―移民をつなぐ、移民がつなぐ (クロス文化学叢書)

メディア―移民をつなぐ、移民がつなぐ (クロス文化学叢書)

  • 作者: 河原典史,日比嘉高,和泉真澄,木下昭,松盛美紀子,佐藤量,半沢典子,飯田耕二郎,山本剛郎,根川幸男,守屋友江,佐藤麻衣,水野真理子,小林善帆,辰巳遼,中原ゆかり
  • 出版社/メーカー: クロスカルチャー出版
  • 発売日: 2016/02/19
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る


はじめに―つなぐメディア、つなぐ人々 / 日比嘉高

Ⅰメディアが伝える、教育が伝える

メディアとしての卒業アルバムヒラリバー日系アメリカ人収容所における高校生活の表象分析 / 和泉真澄
軍政下日本語教育の記憶―元教員が描いたフィリピンとビルマ / 木下昭
『麦嶺学窓』と『南加学窓』からみる戦前期の在米日本人留学生像 / 松盛美紀子
コラム同窓会誌のなかの満洲記憶 / 佐藤量

Ⅱ 新聞・雑誌と移民コミュニティ

ブラジル・ノロエステ地方における日本語新聞―1910年後半~1930年代を中心に / 半澤典子
1910年の悲劇はいかに報道されたか―カナダ・ロジャーズ峠の雪崩災害と日本人移民社会 / 河原典史
広告よりみたハワイにおける日本人の興行―1920年の『布哇報知』と『馬哇新聞』の場合 / 飯田耕二郎

Ⅲ 跨境するメディア

移民は何を運ぶか―日記等を通して考える / 山本剛郎
〈代表する身体〉は何を背負うか―1932年のロサンゼルス・オリンピックと日本・米国・朝鮮の新聞報道 / 日比嘉高
移民船のメディア/メディアとしての移民船―1930年代ブラジル移民船を事例に / 根川幸男
コラム『米国仏教』とLight of Dharma / 守屋友江

Ⅳ 芸術と文化のネットワーク

『紐育新報』と邦人美術展覧会―角田柳作のジャパニーズ・カルチャー・センターとの関わり / 佐藤麻衣
1930年代の日系アメリカ人の文学活動と「左翼的」結びつき―『収穫』『カレントライフ』『同胞』ほか / 水野真理子
『女性満洲』と戦時下のいけ花 / 小林善帆
アフリカ系アメリカ人の音楽文化の実践―ラップ・ミュージッツクとメディア・テクノロジー / 辰巳遼
コラム音盤は時代をつなぐ―ハワイ2世楽団のレコードと復刻CD / 中原ゆかり

二つの移民研究―おわりにかえて / 河原典史