青空文庫による著作権延長問題についてのコメント
文学に関心を持つネットユーザで、青空文庫のお世話になったことのない人は、ほとんどいないでしょう。著作権の切れた作品を、ボランティアで入力して公開しているこのサイトは、いまや日本屈指のデジタル・コンテンツに成長しています。
日本だけではなく、外国において日本文学を読み、学ぶ人たちがこのサイトを利用してもいます。
著作権を守ることは重要ですが、過度の保護は、文化の活力を奪います。文化の問題をお金の問題でのみ判断しようとする、目下のTPP交渉における著作権延長の議論は、こうした「青空文庫的」な考え、――私たちが誇り、守るべきパブリック・ドメイン(公共の所有)の価値――をまったく無視しています。
青空文庫がこの問題に関して最近二つのコメントを出しています。一つは、「そらもよう」に書かれた「TPPによる著作権保護期間延長の危機に際して」という記事。
http://www.aozora.gr.jp/soramoyou/soramoyouindex.html#000452
もう一つは、aozorablogの「TPPによる著作権保護期間延長の危機に際しての思い」。
http://www.aozora.gr.jp/aozorablog/?p=2763
こちらには、以下の三つの提言があります。
- 著作権保護期間の延長を行わないよう求める請願署名を再び集め、国会に提出する。
- 青空文庫の一式をおさめたDVD-ROM付き冊子「青空文庫 全」を再び作成する。
- 2015年1月に、書店で「みんなのものになった文化フェア」を書店で実行する。
ご関心のある方は、ぜひご一読を。