日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

国際シンポジウム「イメージとしての戦後」

 知人から案内をもらいました。名古屋大で来年年明け、1/9〜11日にあります。若手研究者のパネルや展覧会、パフォーマンス、映画上映、映像文化論のパネルに加え、マイク・モラスキーさん、新城郁夫さん、成田龍一さんらをまねく充実した発表者の顔ぶれで、みっちり三日間あります。詳しくは下記の案内からどうぞ。


http://www.lit.nagoya-u.ac.jp/~jculture/osirase.htm

日程など、一応以下にも紹介しておきます。

国際シンポジウム「イメージとしての戦後」
単なる時代区分にとどまらない、長引く日本の「戦後」。この観念としての「戦後」が、戦前戦中との連続性と植民地主義帝国主義負の遺産を忘却させる装置として働いてきたことは、すでに繰り返し指摘されてきたところである。「戦後」はどのようなイメージとして産出され流通してきたのか、歴史がいやおうなくイメージとして消費される現代社会にあって私たちはそのイメージにどのように向き合うべきなのか──。本シンポジウムでは、これらの問題を、グローバルな展望に立ちつつ多様な視点から考える。


【1月9日(金)】
13:00−13:15 開会の辞:坪井秀人(名古屋大学
●新世代パネル
総合司会:齋藤文俊(名古屋大学
13:15-15:15
◆第I部:<戦後>という現実と出来事に対峙する表現――文学・映画・アニメから
問う
(1)〈戦後〉の裂け目としての〈肉体〉/〈性〉
天野知幸(佛教大学他非常勤講師)
(2)戦後の大衆表象に向けられる越境的視線の交錯――『東京物語』の想起と創造
をめぐって
洞ヶ瀬真人(名古屋大学大学院博士課程)
(3)『圧殺の森』再考――60年代末ドキュメンタリーにおける身体と言葉の相克と
ニュー・リアリズム
畑あゆみ(アルスター大学大学院博士課程)
(4)押井守作品における戦後空間――全共闘・都市・暴力、その批評性の在処
水川敬章(名古屋大学大学院博士課程)
ディスカサント:西田谷洋(愛知教育大学
司会:竹内瑞穂(名古屋大学大学院博士課程)

15:45-17:45
◆第II部:「戦後」と「私」の問題――データベースの中での現象と表現
(1)生の現実 現代美術におけるフィジカルな表れ
粟田大輔(東京藝術大学非常勤講師)
(2)メディウムからこぼれ落ちるもの
田幡浩一(アーティスト)&松田愛(名古屋大学大学院博士課程)
(3)複数の映像、複数の現実
伏木啓(アーティスト、名古屋学芸大学
(4)カーソルが指し示す先
水野勝仁(名古屋大学大学院博士課程)
ディスカサント:秋庭史典(名古屋大学
司会:松田愛

18:15-19:30
●展覧会&パフォーマンス企画:イメージの悲しみ
◆パフォーマンス
アーティスト:椿原章代
◆展覧会(2009年1月5〜15日10:00-18:00土日休み)
アーティスト:津田佳紀、西村正幸
企画:茂登山清文(名古屋大学
◆ウェルカム・パーティー


【1月10日(土)】
10:00-12:00
●映画上映企画:『にっぽん戦後史――マダムおんぼろの生活』今村昌平、 1970年

13:45-14:00 文学研究科長挨拶:和田壽弘(名古屋大学

●シンポジウム第I部:歴史の表象
14:00-15:00
◆日米映画戦とその後を絶たない「続編」
阿部マーク・ノーネス(ミシガン大学/ハーバード大学
◆戦後のネオテニー
トーマス・ラマール(マギル大学)

15:15-16:15
◆歴史性に対する懐疑と『空間化』される時間――1960年代以降のオルタナ系マンガ
を中心に
ジャクリーヌ・ベルント(横浜国立大学
◆「戦後」の視覚的(再)配置
藤木秀朗(名古屋大学

16:45-18:15 討論
ディスカサント:中村秀之(立教大学
司会:馬場伸彦(甲南女子大学


【1月11日(日)】
●シンポジウム第II部:イメージ消費と歴史認識
11:00-12:00
◆「ワンダーランド・ヤスクニ」――同床異夢?
シュテフィ・リヒター(ライプツィヒ大学
◆ジャズ喫茶からみた戦後文化の変遷
マイク・モラスキーミネソタ大学)

14:00-15:00
◆「大東亜」という倒錯――大城立裕『朝、上海に立ちつくす』におけるジェン
ダー・トラブル
新城郁夫(琉球大学
◆消費する/される歴史──高橋和巳の小説における戦中戦後の〈重ね書き〉
坪井秀人(名古屋大学

15:30-17:00 討論
ディスカサント:成田龍一日本女子大学
司会:林正子(岐阜大学

17:00-17:05 閉会の辞:藤木秀朗

18:00- オープン・レセプション


会場:名古屋大学文系総合館7階 カンファランスルーム(キャンパスマップ
65)
(展覧会&パフォーマンスのみ、名古屋大学教養教育院1階プロジェクトギャラリー
「Clas」。キャンパスマップ41南側)
アクセス:http://www.nagoya-u.ac.jp/camp/index_4.html
キャンパスマップ:http://www.nagoya-u.ac.jp/camp/map_higashiyama/
主催:名古屋大学大学院文学研究科付属日本近現代文化研究センター/同研究
科日本文化学講座
入場無料(どなたでも来場できます)
関連リンク:(ポスターがあります)
日本文化学講座http://www.lit.nagoya-u.ac.jp/%7Ejculture/osirase.htm
「Clas」http://vis.vision.ss.is.nagoya-u.ac.jp/clas
VSN http://visual-studies.net/

http://www.lit.nagoya-u.ac.jp/~jculture/osirase.htm