北米日系移民と日本書店――サンフランシスコを中心に――
『立命館言語文化研究』20巻1号、2008年9月、pp.161-177
[要旨]
移民地と〈内地〉日本の間の人・モノ・情報の流れを考察する作業の一環として、サンフランシスコの日本書店の歴史と役割について調査・分析した。日本書店は新刊書はもちろん新聞や雑誌を顧客達に直売もしくはカタログ販売する取り次ぎ拠点となっていた。書店たちは故国日本との継続的なつながりを保つ蝶番であると同時に、移民達が北米での生活を維持し文化を育てる重要な基盤としての役割も果たしていたのである。