日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

堀辰雄の反−私小説──夢・フロイト・「鳥料理 A Parody」──





『国文学 解釈と鑑賞』別冊,2004年2月,至文堂,pp.128-137,他共著者22名




[紹介]

 堀辰雄の文学と1930年前後の私小説をめぐる言説との関係を考察した。堀文学は私小説とは異質のものとされることが多いが、実際にはもう少し複雑な交渉を取り結んでいた。その様相を、「鳥料理 A Parody」などの小説に描かれた夢や無意識のあり方、評論やエッセイにおける超現実主義や同時期に紹介が進んでいたフロイトへの言及、またパロディという表現形式そのものに注目することによって明らかにしたものである。

(出版社より販売中のため、全文のweb公開は当面控えます。)