日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

「蒲団」の読まれ方、あるいは自己表象テクスト誕生期のメディア史





『文学研究論集』第14号、1997年3月、pp.67-90



[紹介]

 日露戦後、作家自身が作中人物として登場する小説が増える。こうした事態が起こった経緯を、田山花袋「蒲団」に対する発表当時の読解のようす、作家たちの自己表象への認識などから追究し、小説ジャンルの境界変動のありさまを検証する。


“自己表象”の文学史―自分を書く小説の登場に収録しています。