日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

私たちはかしこく、冷静でありたい。

朴裕河さんの言葉。

「重要なのは、結果以上に対話自体である。対話が続く限り、過去の不幸な時間は克服可能だ。これ以上手遅れにならないうちに、いったい何が問題だったのか、この四半世紀の葛藤から振り返る必要がある。」

www.huffingtonpost.jp

これまで以上の、感情の悪化を、私も肌身で感じている。
心配で気が滅入る。けれど、雰囲気に抗わなければと思う。

朴さんが言うように、メディアは一部の意見を拡大し、それが全部であるかのように報じる。

画面の外側には「そうじゃない韓国」や「そうじゃない韓国人」がたくさんいることを、忘れないでほしい。
「そうじゃない日本」「そうじゃない日本人」が大勢いるのが当たり前であるように。

揉めることによって利益を得ている人々が、揉め事を煽り、長引かせている。

私たちはかしこく、冷静でありたい。
感情に流されないでありたい。
私たちはそれぞれの手元に、これまでに結んできたさまざまな隣国との縁をもっているはずである。
メディアが与えてくる像ではなく、自分のなかにある縁を見失わず、できればそれを太くしていきたい。

来月はソウルから、東国大の先生と学生たちが研究交流にやってくる。
特別なことではないし、特別なことはしない。
ふつうに、勉強しあう。
ふつうに、歓待する。