日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

星野しずる氏を使ってみた件

六月の底で秘密を見ています 人それぞれの雨の手ざわり (星野しずる)

http://sasakiarara.com/sizzle/

コンピュータ・プログラムによる、短歌の自動生成作品です。始めて使いました。この装置、面白いですねぇ。コンピュータ・プログラムによって文学作品を「創作」しようという試みは、けっこう古いと思うんですが、かなり技術的に進化してるんでしょうね。もちろん、このページ「犬猿」はコードを書いた人の(短歌とプログラムの)知識と技術が高いのでしょうけれど。

星野しずる氏をどう評価するか、それは詩論の問題でもあるし、読者論の問題にもなるし、デジタル人文学の問題でもあるでしょうね。


ちなみに私は今学期、「書き直し近代文学」という演習を、勤務校の授業でやりました。
近現代の小説や評論などを「書き直す」という怖れを知らぬ(笑)授業なんですが、学生たちがすごくて、授業者である私が一番面白がっていました。

そこでも、《機械翻訳と人間の創作のコラボ》とか《詩っていったい何なの》とか《読者側の深読み力すげー》というようなことが議論・検討の俎上に上がってきました。

星野しずるをそのときに知っていれば、ぜったい授業で言及したでしょう。

興味のある方は、ぜひ下記からお試しを。
短歌自動生成装置「犬猿」(星野しずる)

#短歌自動生成 #星野しずる