日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

文芸用語としての「モデル」・小考――新声社と无声会――





『文学研究論集』第15号、1998年3月、pp.77-95



[紹介]

 現在われわれが普通に用いる、「この小説のモデルになった人」などといういい方は、どのようにしてできたか。文芸用語としての「モデル」の社会的な流通の1パターンを、明治30年代の出版社兼文学集団「新声社」と日本画の青年画家サークル「无声会」との交渉から浮き彫りにする。