日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

学会発表

今年度の研究発表まとめ

今年度は特に後半がデスロードだった(というか、いまも道半ば)ので、その道程を記しておこう。 Japanophone Literatures and Books: materiality, distribution networks and immigrant writers., "Japanese Diaspora to the Americas: Literature, Histor…

「満洲」における書物流通――満洲書籍配給株式会社以前、以後

第6回 東アジアと同時代日本語文学フォーラム 上海大会、2018年10月20日、復旦大学 [概要]この報告では、「満洲」における日本語書籍の小売・流通史を追跡した。対象としたのは日本語の書物を扱った日本人経営の書籍店と、それら書店へ内地からの書籍を運…

Inheriting Books: Overseas Bookstores, Distributors, and Their Networks

Keynote Panel "Evidence and the Challenges of the Humanities," Yoshitaka Hibi, Etsuko Taketani, Indra Levy, Christina Laffin, and Anne McKnight (moderator) , Sep. 7th, in 27th Annual Meeting of the Association of Japanese Literary Studies …

文化資源となる文学、ならない文学――〝過疎の村〟で何ができるか(研究報告)

横光利一文学会第17回大会、日本近代文学館、2018年3月17日

統制経済と書物流通──帝国の国策書籍配給会社(研究発表)

東アジアと同時代日本文学フォーラム 第5回、東国大学(ソウル)、2017年10月29日

内地/外地をまたぐ書籍流通史をめざして──転移・国策・ネットワーク (研究発表)

以下の研究報告を行います。 日本出版学会2017年度第4回(通算第102回)関西部会日 時: 2017年10月21日(土)14時00分~16時00分 会 場: 奈良女子大学文学系S棟2階S227教室 奈良県奈良市北魚屋西町報告者: 日比嘉高(名古屋大学大学院人文学研究科) 「内…

お知らせ(研究報告)内地/外地をまたぐ書籍流通史をめざして――転移・国策・ネットワーク

以下の通り、日本出版学会関西部会での報告を予定しています。 日本出版学会2017年度第4回(通算第102回)関西部会のご案内 「内地/外地をまたぐ書籍流通史をめざして――転移・国策・ネットワーク」日 時: 2017年10月21日(土)14時00分~16時00分 報告者:…

排除型社会とマイノリティー 現代文学はどう向き合っているのか(研究報告)

土曜日、韓国日本学会(@高麗大学、2017年2月18日、第94回国際学術大会)に行って参ります。 私の出番は日本文学分科2。 マイノリティーと文学・文化-ジェンダー・身體1武内佳代(日本大) 松浦理英子『犬身』におけるジェンダーの錯綜―クィア化される「ケアの…

「グローバル化の中の日本文化研究を考える」(基調講演)

2016年度台湾日本語文学国際学術研討会、2016年12月17日、台湾・輔仁大学、基調講演 (概要) 1.日本の大学をとりまく状況 2.日本の大学とグローバル化 3.グローバル化の中の日本文化研究――日本の政府系機関の取り組み 4.グローバル化の中の日本文化…

漱石作品 その〈死後の生〉 [講演]

京都漱石の會、第18回定例会、御所西京都平安ホテル、2016年11月13日 kyotososeki.at.webry.info[概要] 〈死後の生〉などと書くと、怪談やオカルトの話かと敬遠される向きもあるかもしれませんが、そうではありません。作品が発表された「後」のことを考え…

1945年以前の台湾における日本語書籍雑誌の流通――書店、組合、新聞社――

2015年度輔仁大学日本語文学科国際シンポジウム×「東アジアと同時代日本語文学フォーラム」台湾大会、輔仁大学(台湾)、2015年11月14日

内地-外地を結ぶ書物のネットワークと朝鮮半島の小売書店――日配時代を中心に

週末は翰林大学校(韓国・春川市)でのシンポジウムに出席し、研究報告してきます。 私のお題は「内地-外地を結ぶ書物のネットワークと朝鮮半島の小売書店――日配時代を中心に」であります。 他の発表も面白そうなのが並び、楽しみです。MERSも軍事的緊張も…

戦前外地の書物流通――取次を中心に――

研究報告をしました。20世紀メディア研究所 : 第92回研究会 日時 : 4月25日(土)午後2時30分-午後5時 場所 : 早稲田大学 早稲田キャンパス 3号館8階の808教室 日比 嘉高「戦前外地の書物流通――取次を中心に――」

「宴のあと」裁判の歴史的背景+論点「芸術性」をどう論じるか他

** 憲法判例×歴史研究会、2015年2月14日、慶應義塾大学 Ⅰ 整理―「宴のあと」裁判の歴史的背景 1. イエロージャーナリズムへの警戒感2. モデル小説に関わる文壇の状況3. 作家、批評家達の芸術性への信仰4. 敗戦後における人々の民主化への希望 Ⅱ 論点「芸術性…

Rethinking Circulation of Japanese-Language Books between Japan and its Oversea Territories before the World War II

ICC Research Unit “Japanese Literature in Motion” in Sophia University, January 23, 2015. [Abstract]Before the World War II, along with the expansion of the Japanese Empire, enormous amount of people, materials and information “migrated” f…

詩、スポーツ、メディア・イベント――1932年のロサンゼルス・オリンピックの場合

第2回東アジアと同時代日本語文学フォーラム、2014年10月25日、北京師範大学

移民・帝国・表象 1932年のロサンゼルス・オリンピックと田中英光「オリンポスの果実」

国際日本文化研究センター「新大陸の日系移民の歴史と文化」、2014年第3回研究集会、2014年10月12日、於 国際日本文化研究センター

基調講演「近現代日本文学をめぐる諸問題:私小説を中心に」ほか

XXIII ENCONTRO NACIONAL DE PROFESSORES UNIVERSITARIOS DE LINGUA, LITERATURA E CULTURA JAPONESA 第23回全伯日本語・日本文学・日本文化学会 X CONGRESSO INTERNACIONAL DE ESTUDOS JAPONESES NO BRASIL 第10回ブラジル日本研究学会 2014年9月11-12日(…

国際シンポジウム「都市の中の外国人」

(2014.1.24追記) 明日からです! Ustreamの中継はこちらから。 今週末、次の国際シンポジウムが開かれます。日曜日に登壇です。ご興味のある方は、ぜひお運び下さい。趣旨文などはこちらから。http://www.lit.nagoya-u.ac.jp/jacrc/topics20131212.html 国…

Narrating Identities in Translation: Levy Hideo and Contemporary Japanophone Writers

Workshop: "Self-Narratives in Japanese Studies – Literature and History," Dec. 6-7, 2012, Freie Universität Berlin. [要旨] この発表では、現代日本に住む、外国出身の日本語作家について検討する。リービ英雄や温又柔、シリン・ネザマフィなど何人…

シンポジウム「男性はどこから来て、どこへ行くのか?−−〈男性性〉の再検討」

(3/23追記)USTで中継することが決まりました。お時間のある方は覗いてみて下さい。 http://www.ustream.tv/channel/tokaikindai2012mar 近代文学会東海支部で下記の通り開催されます。逃げることができず、登壇することに・・・。私の準備はまだまだこれか…

外地への書物流通・序説――書店、取次、法制――

出版法制史研究会 第5回例会、2011年6月11日、中京大学 タイトルの通り、戦前の外地における日本書店の展開と、内地/外地を結んだ書物流通を考えるもの。これに法制史を交差させる。これを書いている現在(2011.6.10 17:15)、準備は終わっておらず。苦し…

翻訳者の無力な使命―シリン・ネザマフィ論―」

ワークショップ「文化の越境と翻訳Trans-Frontier Culture and Translation」於・名古屋大学ヨーロッパセンター(ドイツ・フライブルク) [概要] 現代日本の〈日本語文学〉を議論するための論点を整理した上で、翻訳/通訳、文芸の持つ再配置の力などを鍵…

洋上の渡米花嫁――有島武郎「或る女のグリンプス」――

有島武郎研究会 第48回大会、2010年12月4日、於 四日市市立博物館 要旨は以下: http://d.hatena.ne.jp/hibi2007/20101201#seeall

境域から読めること――日系アメリカ移民の日本語文学

国際シンポジウム「帝国日本の移動と東アジア植民地文学」(主催:高麗大学日本研究センター)、高麗大学、2010年10月7-8日 二日間にわたって行われた国際シンポジウム。敬称略で概略を紹介すれば、7日は鄭炳浩(高麗大学校、韓国)、劉春英(東北師範大学、…

アメリカへ渡る法――明治期の北米移民送出言説――

筑波大学総合文学領域 国際シンポジウム「帝国の学知と表象――朝鮮、台湾、北米――」,筑波大学,2009年2月21日 [要旨] 明治中期から後期にかけ、人々をアメリカへといざなった言説を分析した。この種の言説といえば、植民論・移民論や渡米案内書に注目が集…

北米移民地における日本書店――サンフランシスコの場合――

立命館大学国際言語文化研究所/日本人の国際移動所研究会 連続講座「国民国家と多文化社会」第18シリーズ「環太平洋における移動と労働」第3回「近代書籍流通:日本語の交差(日本・北米・南米)」,立命館大学 [要旨] 「本は流れる」と題した著作を書いた…

声の複製技術時代──スポーツ実況放送と活字メディア──

第一回公開ワークショップ「スポーツする文学」,立教大学 [要旨]スポーツ・ジャーナリズムは、ラジオの登場以降、既存メディアとの競合時代を迎える。このとき、松内則三など人気アナウンサーの〈声〉が、諸メディアの競合の焦点となった。ラジオ放送の録音…

檸檬の空間論

佛教大学総合研究所基礎研究「京都における日本近代文学の生成と展開」第十六回研究会,佛教大学

 Migrating People, Traveling Books

The Annual Meeting of the Association for Asian Studies, San Francisco, April 6-9, 2006 (日本語仮題「旅する人と本」) [要旨] Since the late 19th century the issei, or first generation Japanese Americans, produced a variety of materials …