日比嘉高研究室

近況、研究の紹介、考えたこと

「みらい翻訳」を使って仕事をしました。(使用感)

ちょっと前の紹介Tweetが予想外に出回ってしまったので、責任?を感じまして、ちょいと使用感について書いておきます。話題の #みらい翻訳、まじですごい…。Google翻訳よりずっといい。訳あって英文の原稿を用意しているが、完全に私のヘボ英作文を凌駕。こ…

高校国語科の曲がり角 ──新学習指導要領の能力伸長主義、実社会、移民時代の文化ナショナリズム

『現代思想』第47巻7号、2019年5月、pp.114-123 この論考では、現在進行中の「改革」によって変わろうとしている国語科の姿を確かめ、批判的に検討した。具体的に取り上げたのは、2018年に公示された高校国語の新学習指導要領である。節題は以下の通り。1.…

新紙幣登場についてコメント(東京新聞)

新紙幣の件で、東京新聞でコメントをしています。 「不遇の二千円札 触れたくない「危険物」」東京新聞、朝刊、2019年4月10日、25面 ちょっと勢い盛られてる感じがするけど、まあ、、、はい。文学者が消えたことを嘆く文学研究者的なアレ。

メールアドレスの変更について

所属組織のメールサーバの運用変更により、この3月で日比の大学メールアドレスが変わります。今後の連絡先については、下記をご覧下さい。park18.wakwak.com

最近頂戴した本 4冊

Twitterでも紹介しましたので、以下貼ります。省力モード。恵贈感謝★黒田 俊太郎『「鏡」としての透谷──表象の体系/浪漫的思考の系譜』翰林書房2018ぱっと目、北村透谷についてのしぶい内容にも見えるのだけど、実はのっけからメルロ・ポンティの「鏡」の議…

文化資源とコンテンツを文学研究的に論じるための覚え書き――文豪・キャラ化・参加型文化

日比嘉高、『横光利一研究』17号、2019年3月、pp.63-74、研究展望 日本近代文学館で行われている「新世紀の横光利一」展に合わせて、『横光利一研究』(17号、2019)が刊行されています。特集は「文化資源(コンテンツ)としての文学」。私は次の研究展望を…

遅すぎる子供と早すぎる大人

息子が遅すぎる 息子は小1になっているのだが、どうにも行動が遅い。着替えも遅い、食べるのも遅い、勉強を始めるのも遅い、遊びをやめるのも遅い。給食はクラスで一番最後に食べ終わり、プールの教室でも一番最後に着替え終わる。遅くなってしまう理由は色…

発表者募集 東アジアと同時代日本語文学フォーラム 2019 台北大会

東アジアと同時代日本語文学フォーラム 2019 台北大会 の個人研究発表・パネルセッション の募集が始まりました。特集は「海から見る東アジアの文学と文化」です。発表は、特集に関係したものでも、自由なテーマでもかまいません。詳細はこちらをご覧下さい…

私たちはかしこく、冷静でありたい。

朴裕河さんの言葉。「重要なのは、結果以上に対話自体である。対話が続く限り、過去の不幸な時間は克服可能だ。これ以上手遅れにならないうちに、いったい何が問題だったのか、この四半世紀の葛藤から振り返る必要がある。」www.huffingtonpost.jpこれまで以…

謹賀新年 今年のことと去年のこと 附・2018のお仕事一覧

あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 年頭に際し、本年の抱負気味のことと、昨年の振り返りをしておきます。 2019年は ほとんど出す出す詐欺と化していた、モデル小説がらみの単著をまとめます(きっぱり)。 外地書店…

(論文)亡霊と生きよ――戦時・戦後の米国日系移民日本語文学

木越治・勝又基編『怪異を読む・書く』国書刊行会、2018年11月所収、pp.443-461 (要旨)この論考は、米国日系移民の日本語文学を主な検討の対象としながら、亡霊と記憶と文学をめぐって考えたものである。分析の対象とする作品は、戦後の米国日系人が刊行し…

紹介『怪異を読む・書く』、あるいは木越治先生の追想

最近共著として国書刊行会から出版した『怪異を読む・書く』について紹介をしたいのだが、順を追って木越治先生との思い出から書く。本書は、木越先生の古稀記念出版として企画され、そして予想もしなかったご逝去を受けて、御霊前に捧げる追悼論文集となっ…

講演「真山青果と徳田秋聲 明治大正文壇交遊録」

以下の講演をします。秋の金沢へ、ぜひ。 「真山青果と徳田秋聲 明治大正文壇交遊録」 日比嘉高 徳田秋聲記念館(金沢市) 11月18日(日) 14時から ※ 同日13時から秋聲忌の墓前祭です。

「満洲」における書物流通――満洲書籍配給株式会社以前、以後

第6回 東アジアと同時代日本語文学フォーラム 上海大会、2018年10月20日、復旦大学 [概要]この報告では、「満洲」における日本語書籍の小売・流通史を追跡した。対象としたのは日本語の書物を扱った日本人経営の書籍店と、それら書店へ内地からの書籍を運…

小説は東日本大震災を描けるのか?~「美しい顔」騒動から見えるもの(毎日メディアカフェ)

震災の表現と「剽窃」問題で議論になった「美しい顔」を起点に、ジャーナリストの石戸諭さん@satoruishido とトークイベントを行います。「小説は東日本大震災を描けるのか?~「美しい顔」騒動から見えるもの」 石戸諭×日比嘉高 10月11日18:30~ 毎日メディ…

Inheriting Books: Overseas Bookstores, Distributors, and Their Networks

Keynote Panel "Evidence and the Challenges of the Humanities," Yoshitaka Hibi, Etsuko Taketani, Indra Levy, Christina Laffin, and Anne McKnight (moderator) , Sep. 7th, in 27th Annual Meeting of the Association of Japanese Literary Studies …

勉誠出版がネトウヨ化しているという悲報に接したあと自省した夜

(2018.08.12追記)この問題のあと、Twitterで以下のタグが出現して、盛り上がっています。Twitterらしいスマートな応援の仕方で、いいですね。私もちょっとだけ推挙しておきました。 twitter.com以下オリジナル本文です。 ■勉誠出版がネトウヨ化していると…

「美しい顔」とそれが提起した問題についての補遺

1. 「美しい顔」は、つくづくかわいそうな作品になったと思う。私は、この作品が世に出てきた時とても褒めたし、今でもよい作品で「ありえた」小説だと思っている。作者もポテンシャルの高い人なんだろう推定している。 2. この問題に首を突っ込んで以来…

「美しい顔」の「剽窃」問題から私たちが考えてみるべきこと

1.剽窃がアウトなのは当然だが、問題の核心はそこにない 第159回芥川賞の候補作となった北条裕子「美しい顔」が、他人の作品から表現の「盗用」を行っているのではないかと指摘を受け、議論になっている。「美しい顔」は六月号で発表された群像新人文学賞…

「大学ランキング。悔しかったら上げてみろ」

言いたい放題に言ってくれている記事について、一言だけ反論しておく。 kyoiku.yomiuri.co.jp 「(国立大は)運営費交付金の減額に逃げ込み、それを口実にやるべきことをやっていないのだ」 「大学ランキング。悔しかったら上げてみろ」 http://kyoiku.yomiu…

(取材協力)『AERA』の特集「ウソつきとは戦え」

最新号『アエラ』の特集「ウソつきとは戦え」(2018年6月11日)において、コメントしております。手にとっていただければ幸いです。聞いていた特集タイトルと変わっている気がしますが、悪くないですね。賛成なり。ウソつきとは戦え。publications.asahi.com

講演「図書館を文学から覗いてみれば」

明日は、以下の講演をします。 場所:安城市図書情報館多目的室 日時:2018年5月26日(土)13:00 講演会 14時より 演題「図書館を文学から覗いてみれば」 日比嘉高氏(名古屋大学大学院人文学研究科准教授) https://sites.google.com/…/chuubutoshoka…/gyou…

名古屋市教育委員会の「親学」について調べてみたらわかったこと

Ⅰ 小学校から「親学」のパンフレットが来た 先月(2018年4月)、子どもが小学校から「親学」と大々的に書かれたパンフレットをもらってきた。そこには、 名古屋市教育委員会では、子どもにとって親はどうあるべきかを考え、子どもとともに親として成長する楽…

「ポスト真実」の世界をどう生きるか ウソが罷り通る時代に

小森陽一編著、香山リカ・浜矩子・日比嘉高・西谷修著、新日本出版社、2018年4月20日、221頁。 2017年9月に新宿の朝日カルチャーで行った、小森陽一さんとの対談が書籍化されました。この講座は「ポスト真実」をめぐる連続講座で、コーディネータの小森陽一…

外地書店を追いかける(10)戦時下の台湾書籍界

『文献継承』金沢文圃閣、第32GO、2018年3月、pp.12-15 新高堂、戦時下の台湾小売業界、日配台湾支店の誕生、買い手から見た戦時下台北の本屋事情などを話題にしています。

新人小説月評(文學界)3月、4月分

書いております。ご関心のある方、ぜひ。 以下の連続ツイートで内容について少し紹介しています。スレッドになっているので、クリックすると連投が読めます。『文學界』の新人小説月評は、「見えることの齟齬、見えてしまうことの救済」と題して、3作を取り…

ダメ作家の作品は擁護されるべきか

KaoRiさんの告白、告発の文章を読んだ。つらかっただろうと思う。note.muこれを読んだあと、アラーキーの写真をこれまでと同じように見ることはできない。アラーキーの写真は好きだった。 文学研究をしている人間として、私は作品の創作過程がはらんでいた倫…

卒園式の謝辞

T組のみんなにも聞いてもらいたいので、できるだけわかりやすくお話しします。今日は雨が降ってしまってちょっと残念ですが、だんだんと暖かくなって春が近づいてくるなかで、こうして卒園式をみんなですることができるのは、とってもうれしいことです。す…

『〈自己表象〉の文学史』第三版、刊行されました

2002年の刊行以来ご好評をいただいている(自分で言うな)『〈自己表象〉の文学史――自分を書く小説の登場』の第三版が刊行されます。 第三版のポイントは、 私小説研究文献目録が最新の状況にアップデートされた ソフトカバーになった 定価が 2900円+税 に…

文化資源となる文学、ならない文学――〝過疎の村〟で何ができるか(研究報告)

横光利一文学会第17回大会、日本近代文学館、2018年3月17日